夜間飛行を読んでみた感想 卑怯者、犯罪者リヴィエール

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結論

リヴィエールは、事故の責任を負わない卑怯者です。

 

犯罪者リヴィエール

リヴィエールは、事故防止の管理・監督を怠ったとして、業務上過失致死傷罪に該当する可能性があります。

何故なら「リヴィエールが、無線技師が明確に危険を指摘しているにも関わらず、操縦士ファビアンがサン・ジュリアンを出発する判断を下すような業務管理をしていたから」です。操縦士ファビアンが、このような判断を下すことになった背景と考えることが3つあります。

① 危険に対する認識を誤らせるような規則です。これでは、一寸先が見えなかったとしても飛び立たなければならないという認識を作り出しかねません。

ー出発が六時十五分より遅れたから、精勤賞は出ませんよ。」
ーでも五時半には、一寸先も見えませんでしたぜ!」
ーとにかく、規則です。


② 操縦士の危機意識を歪めるようなリヴィエールの発言、態度です。現場判断で引き返して来た操縦士に対して「臆病」というのは、引き返すこと=臆病という認識を作り出しかねません。

ただ、ああ言っておけば今後もうこわがらなくなる・・・。」

③ 安全について一切言及していないことです。例えば、どのような状況であれば引き返さなければならないのか、といったことは一切触れられていません。操縦士を、先に飛ばせるような規則、訓示しかしていません。

以上、3つのことから、リヴィエールは、郵便物を送るためだけに、このような安全を軽視するような意識が欠如しやすい状況を作っていた、つまり操縦士ファビアンが判断を誤って飛び立ってしまうような土壌を作っていたことから、事故防止の管理・監督を怠ったとして、業務上過失致死傷罪に該当する可能性があると言えます。

卑怯者リヴィエール

リヴィエールは、卑怯者です。

何故なら、業務監督に過失があったにも関わらず、この事故に対して責任を取らないからです。しかし、他人の失敗については、過失が無かったとしても、厳罰に処しています。

例えば、ロブレという老技術者が故障を見逃した結果について、リヴィエールは荷役係への降格を命じ、それが拒まれたため、彼を解雇したことが挙げられます。リヴィエール自身も、ロブレには、責任は無いかもしれないと言ってしまっています。

リヴィエールは思うのだった、「こうしてむげに首にしたのは、あの男ではない、実は彼を通り抜けてきたその故障なのだ。ひょっとすると、彼にはその故障の責任は無いかもしれないのだ。」と。

また、ロブレにしたのと同じように「当人の過失の有無に関わらず罰を適用する」という考え方を本件にも適用するなら、「操縦士ファビアンの安全監督責任は、その上司であるリヴィエールが負うべきだ」ということができます。

結論

以上のことから、リヴィエールは、他人には責任を問うのに、自分に対しては責任を問わない卑怯者だと言えます。

リヴィエールが取るべき態度

リヴィエールは、操縦士ファビアンの事故死に対して、老技術者が荷役係を命じられたと同じように、荷役係になるなどして明確にその責任を負うべきです。

何も抗弁せずに、事故、死を厳然と受けとめるリヴィエールは、格好いいみたいな。つまり勝利者として表現されています。

偉大なリヴィエール、自らの重い勝利を背負って立つ勝利者リヴィエール。

しかし、リヴィエールは勝利者などではありません。リヴィエールは、犯罪者です。監督者としての安全管理義務を怠り、操縦士ファビアンを死に追いやったリヴィエールは、紛れもなく犯罪者です。

老技術者ロブレが荷役係への降格を命じられたように、彼も、また荷役係になり、恥辱にまみれればいいのです。あるいは犯罪者として、法の元に裁かれるべきです。それだけです。こいつは勝利者ではない、犯罪者です。

もし責任を取らないと言うなら、僕は、リヴィエールが操縦士ファビアンにしたのと同じように、リヴィエールを「それと知られないように愛し」ながら、リヴィエールを嵐の中に送り出してあげたいですね。

そのときもリヴィエールは、僕のことを勝利者と呼んでくれるのでしょうか?







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